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妊娠38週<顔面神経麻痺(ベル麻痺)>

妊娠&出産、結婚の記録を残すことについての私の気持ちはコチラ

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<6月7日>
お昼を食べてるとき、なんか舌がへんと気付く。
やけどしたときみたいな、全体に薄い膜が張っているような…。
しびれたような感覚で、味もあまりわからない。

こんときはあんま深く考えず、
「気付かないうちにやけどでもしたんかな?」
くらいに思ってました。

前駆陣痛(多分)がひどく、頭痛(右側の耳の後ろから首らへん)&鼻水。
ちょっと風邪っぽいのかな?と思いつつ就寝。

<6月8日>
前駆陣痛(多分)も鼻水も納まったものの、
右側の耳の後ろから首にかけての腫れ、熱、痛みが取れず、
「ヘンだなー。こんな頭痛、いままでなかったなー」と思いつつ、
安静にしとくくらいしか思いつかない。
よって、1日じっとして過ごす。

舌のしびれ&味がわからない状態も昨日と変わらず。
インターネットでいろいろあーでもないこーでもないと調べ、
「亜鉛不足というのがいちばんソレっぽいかも?」と自己判断。

elevitには亜鉛も入っているので、
「この際、便秘がどうこう言ってる場合じゃない」と、
elevitを飲むのを復活させて、
旦那さんがハーブ、しょうが、亜鉛の入った風邪用サプリメントを持っていたので、
一応、それも飲んでおく。

↓コレです。「気」って…なんつーネーミング( ̄ー ̄;。気で治せってことか?「病は気から」とも申しますしね。
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でもって、亜鉛が多く含まれてて、かつ気軽に手に入る牛肉を買い、
(これもインターネットで調べた)
夜はものすごい久しぶりにステーキを食す。

<6月9日>
引き続き右側の耳の後ろから首にかけての腫れ、熱、痛み。
舌は左半分はだいぶよくなったけど、右側だけしびれ&味しない。

今日も私の頭の中は亜鉛でいっぱい。
昼は納豆とみそ汁、夜は豆腐とステーキを食べた。
elevitと「気」も飲んだ。

で、夜シャワーを浴びてるときに右目にだけやけに石けんや水が入って痛い。
お風呂上がりに鏡でチェックしたら、なんか右だけ瞬きが遅れる。
「なんだろー」と思いつつ歯磨きしたら、うがいのときに右側から水が漏れる。
鏡見ながら「あいうえおー」って大袈裟に口を開けたら、顔がゆがんでおる。
左側にひっぱられてるような顔。

「え?麻痺?」

って思ったときのドキドキ感といったら!
初恋なんてメじゃないくらいの心臓の鼓動の速さっす!

旦那さんに顔を見てもらったらやっぱヘンみたく、
明日の朝までによくならなかったら、病院に電話しよう。
ということになり、就寝…

てか、眠れるかっ!

私のイメージで「麻痺」というと、
脳みその血管がつまって、急にバターンと倒れて、
最悪の場合、死に至る病気…というイメージ。
つい最近、大好きなバンドJUNIORのボーカルの方が脳幹出血で倒れて入院…
ということがあったばかりなので、
(幸いにも入院→リハビリを終え、現在はステージに復活されてます)
よけいリアルに感じてドキドキ…。

どうしよ、これから赤子が出てくるのに、体が麻痺とか…
最悪死んじゃったりするのかな…と、不安な夜を過ごす。

どこか調子が悪いとそーなるタイプです、ワタシ。
胃が痛ければ「胃がん?」、頭痛ければ「脳腫瘍?」…的な?
ちなみに、7日に舌がおかしくなったときも「舌ガン?」と思ったりもした。

「どうか明日生きて目覚められますように」と祈りつつおやすみなさい。
(結局寝た)

<6月10日>
おはようございます。い…生きてた。

顔面右側の麻痺、よくならず。なんなら悪化。

旦那さんが産婦人科に電話かけてくれて、助産婦さんからアドバイスをもらう。
「症状を聞く限り、たぶん、『ベル麻痺』だと思うよ。すぐに緊急外来に行ってきて。
それが終わったら婦人科に来て、赤ちゃんのチェックもしましょう」
(緊急外来と婦人科はお隣の建物)
→いそいそと救急外来へ。

しかし、この日は祝日ですんごい人いっぱい!
結局4時間半(!)待ちで診察してもらえました。
顔の動きやらを何種類かチェックして、耳の中と口の中もチェック。
「ウィルス性の顔面神経麻痺」とのことでした。

耳の後ろには顔面神経のモトがあって、そこを通って顔に信号が送られるんだけど、
なにかの拍子にウィルスが体に入り、耳の後ろあたりで悪さをして、
そのあたりの組織が腫れることによって神経が圧迫→顔に麻痺が出る、そうだ。
とりあえず、麻痺のモトが脳みそじゃなくてよかった…ということにまずホッ。

ひとまず、ステロイド錠剤(妊婦&授乳中でも大丈夫と言われた。
ステロイド全体が大丈夫なのか、大丈夫な量だけ処方してくれたのかはナゾ)
を5日分処方され、
右目が閉じないから、夜は目薬をさして、眼帯をして眠るようにとアドバイス。
これによって入院する必要もない、麻痺そのものが胎児に影響を与えることもないし、
手術も予定通り13日にできる…と聞いてさらにホッ。
薬が切れた5日後にもう一度経過をチェックする、ということになりました。

「早ければ2週間くらいで治ると思うヨ。
ひょっとして赤ちゃん産んだらそれで治っちゃったりして!アハハ!」
明るいなー、先生。
でも、私はそういう先生のほうが好きです。
「赤ちゃん産んだら~~~」は冗談だろうけど、それでも、
いつ治るかなんてだれにもわからないんだから、だったら明るいこと言われたい。

その後の婦人科検査でも、赤ちゃんは至って元気&問題なし。
ちょうど夜ごはん時だったこともあり、なぜか「ごはん食べてっていいよ」と、
入院患者さん用の夜ごはんをいただけた。余ってたんかな?
「入院食、すごいマズイんだろうな…」と思ってたけど、意外とおいしかった。
入院前に知れてよかった(笑)。
「じゃあ、13日に会おうね~!」と助産婦さんとご挨拶して帰宅。

<6月11日~12日>
1日1回ステロイドの錠剤40mg分(私は夕食後に飲んでた)
錠剤が超ニガイ!

右目が完全に閉じないので、夜は眼帯。
乾燥して、角膜に傷がついたりするのを防ぐためだそうだ。
日本のタイプと違うのね。テープで止めるのね(はがすときけっこうイタイ)。
「完全に閉じない」という「閉じない力」というのが思いのほか強く、
眼帯あてたくらいじゃ、眼帯の中で目が開いてんだよね。
ティッシュで上げ底(?)して、ギューと押さえてみたけど、開く。

次の日、起きたら眼帯外したんだけど、右目から涙が出てきちゃうの。
テレビやパソコン、携帯見るとさらにホロホロ…。
だから、ティッシュを細ーく折って、目を閉じてテープで止める…
とかしたけど、うっすら開いちゃうのよね、目。
最終的にはテープで直接固定したんだけど、
それでも開こうとする目の根性、どっから来るんでしょう?
真ん中を止めたから、私の目のカタチ、「∞」みたいになってました。
でも、開いたまま涙ポロポロもうっとうしいので、
∞の目を覆うようにティッシュをギューと押しつけて生活。

したら、片目ってすごい不便なのね!ビックリです!
ごはん作ってるときに手切りそうになったり、
せっかく作ったおかずを、目測誤ってお皿じゃないとこに盛っちゃったり、
物にぶつかりそうになったり…。
最終的にイライラがつのりすぎ、「ウガーッ!」ってはがした。
もう、涙出っぱなしでいいです、と思いました。

顔の麻痺は昨日と変わらず、ちょっとヒドくなった気も…。
無表情のときはいいんだけど、
食べてるときと、笑ってるときが特にヒドい気がする。
口が左にひっぱられてるかんじ。

旦那さんが仕事に行ってる昼間、ふと
「どんな顔して食べてんのかしら?」
とソボクな疑問がわき、鏡見ながらお昼ごはん(カルボナーラ)食べたんだけど、
けっこうホラーな映像で、自分で見てヒイた。
フォークを口に入れようと近づけると、口が逃げてくかんじ。
ひょっとこみたいな顔して食べてました。

てか、わざわざカッコしてカルボナーラって書かなくてもよかったね。
いらん情報だね。

あと、お茶とか水分とるとき、こぼしすぎ。
でもって水分が息道に入って「ゲフゲフ!」ってなることも増えた。
これって舌がうまく動いてないからってことなのかな?
それとも食道のほうの筋肉もちょっと麻痺してんのかな?
とにかくゲフゲフなると苦しいので気をつけよう。

食事の不便さは、食べるときに右側を手のひらで
右ナナメ上(ほうれい線のリフトアップマッサージしてるようなかんじ)に持ち上げると
少し食べやすくなるのを発見したので、なるべく手を添えていただく。

あと困ったことは…
顔洗うとき、目がちゃんと閉じないので石けんや水が目に入って痛い。
歯磨きのうがいするとき水たれる。
とかかな?

どの困ったことも「すごく大変」ってワケではないけど、
いままで意識もせずできてたことがいちいち気をつけなくちゃいけなかったり、
時間がかかったり、手を添えたりしなくちゃいけなかったり…
そこはかとなく不便。
すべての行動をなにも考えずスムーズにこなすことがいかにすばらしいことか!

右耳の後ろ~首にかけての痛みは、
なくなったり、急に現れたり…を繰り返していました。

そういえば、elevitを飲むのを再開しても、この時期は便秘にならなかったな。
前便秘になったのはたまたまだったのかも?
elevitが原因じゃなくて、「妊娠すると便秘になりやすい」が当てはまってただけかな。
便秘にならないなら、顔面麻痺と亜鉛は関係ないみたいだけど、
このまま飲み続けよう~と思う。

あと、インターネットでいろいろ情報を見て、
お薬以外になにかできることないかなーって探してました。
いちお、マッサージという方法もあるみたいだけど、
2週間すぎからしたほうがいいらしく、やり方の保存だけしといた。

マッサージの時期についてのアドバイス(答えのNo.1)
マッサージのやり方の一例

しかし、インターネット見てると恐ろしい情報がいくらでも出てくる。
「全く治らない」とか「後遺症が残る」とか「入院しないとダメ」とか。
ウィキペディアの情報は比較的希望が持てる内容だったので、
ワタシはこのウィキペディアの情報と、
直接診てくれた先生の明るさを信じることにした。
(星占いとかもいいことだけ信じる派)



☆その後☆

麻痺が治らぬまま無事帝王切開手術を終了。
5日分のステロイドも術後も予定通り服用しました。
(そういえば5日後にしようと言っていた顔チェックしなかったな)

2週間たったらしようと思っていたマッサージは
慣れない子育てのドサクサにまぎれてすっかり忘れられ、結局1回もせぬまま…。
でも、顔洗うときにいつもよりちょっと力強く洗ってみたり、
いつもよりちょっと長めに洗ってみたりしてました(その程度かい!)。

発症から2週間前後で皮膚の下を虫が這うような感覚があったり、
唇や口のまわり、目の下がピクピクけいれんしたりするようになりました。
その後、旦那さんに「よくなってきてるよ」と言われ、
自分でも徐々に顔が動くようになってきたなーと感じ、
少しずつ快方に向かい、3〜4週間ころにはすっかり元通りに。

後遺症もなく、完治して本当によかったです(*^▽^*)

助産婦さんやお医者さんに「妊婦さんはなりやすい」と聞きました。
妊娠中は抵抗力が弱ってるとかなのかな?
なってしまったらビックリするし、ショックだし、
中には後遺症が残ってしまう人もいるようなので、
あまり軽卒なことは言えませんが、
早期に治療を始めれば治る確率は高いとのこと。
もしベル麻痺になってしまった人がいたら、
あまり絶望的にならず、前向きに治療をしてください、と思います。

by dorae-42 | 2013-08-09 12:43 | 国際結婚・妊娠&高齢出産